企画展「下町の火事と防災 江戸から学ぶ火の用心」

2019年07月14日
ライター/一ノ瀬健太


不忍池の下町風俗資料館にて企画展「下町の火事と防災 江戸から学ぶ火の用心」が開催中です。

「火事と喧嘩は江戸の華」!

人々がたくさん密集している江戸の町には火事が頻繁に発生していました。現代社会においては、火事の発生件数も少なくはなっておりますが、備えあれば憂いなし!いつもどこか頭の片隅においておきたい防災意識でありたいものです。

今も、上野界隈の下町地域では冬の風物詩として地元の消防団や青年団が火の用心〜、と拍子木をカチカチと打ち鳴らして歩いているのをよく見かけます。

本企画では下町の暮らしにとって忘れてはならない火事の恐ろしい点から、火事によって発展した下町ならではの防災の特色が展示されています。上野広小路も火災の延焼を防ぐための火除地として大火の度に道が大きく改造されたのを知ると上野のまちが一気に違った視点から観察されます。防災の観点から見る上野という切り口でまち歩きをして見るのも面白そうです。

西郷隆盛像も昔は、待ち人のチラシが像の前面に貼られていました。今とは異なり、LINEもメールも、電話もない時代、大火や災害で離れ離れになった人々が集まるのは、そうした大きな目印にせざるを得なかったのだと思います。

閑話休題、さて今回の展示で一番、面白かったのは江戸の火消したちの行動でした。今は、火事が起これば119番をして、消防車を呼び、消防士たちがホースから水を出して消化するというイメージがあります。この当時はもちろん、排水ポンプもありませんし、人力のバケツリレーも大火の前には焼け石に水だったろうと思います。では、どのようにして、家事を消したのか、私自身その消し方に大いに驚きました!

それは、燃える前に建物を壊し、火の燃え広がりを防ぐというものでした。

ひとたび火災が発生すると、火は広範囲に延焼し、江戸の町全体を脅かします。その被害を最小限に食い止めるために苦しい決断をせざるを得ないことも多々あったのかと思います。ちなみに、あのくるくる回すイカの足のような道具は火の粉を避けるためのものでした。色々と知っているようで、全く知らない江戸時代の防災文化が大変勉強になりました!

興味深かったのは、こうした江戸で頻繁に起きる火事が江戸市民のメンタリティーにも影響を与えた点です。どうせ燃えるのならば、家財を溜め込む必要もない、という思想は「宵越しの金は持たない」という江戸っ子気質にもつながったというものです。火事が起きる度に建築関係の経済が潤い、雇用も生まれました。江戸は火事とともに成長する焼け太りの町とも呼ばれ、善かれ悪しかれ、こうした点からも火事は江戸の華と言われる由縁なのだと思いました。

江戸だけでなく、明治以降も大正12(1923)年の関東大震災、昭和20(1945)年の東京大空襲と二度も大規模な火災による被害を受けた歴史があります。火事を起こさないための様々な防災の備え、日ごろ忘れがちなものにも、実は防災の知恵が込められていると、唸らさせられる展示です。江戸から現代まで続く防災の歴史をご堪能ください。

おまけ

16時を過ぎたあたりに、蚊帳を日本家屋に貼るデモンストレーションもご覧になることができます。職員の方のレクチャーは大変わかりやすく、色々な質問にも答えてくださるので、ぜひお立ち寄りください。会期中、毎週土曜日午後2時より学芸員によるギャラリートークもございます。展示資料の見所など20分ほどのレクチャーになります。



2階の端の方にある昔のパズルコーナーにて、普段できないものの、ちょっと組み立ててみましたら、なんと!できました!苦節3年にして解くことができ、とてもうれしかったです。隣のパズルはまだまだ歯が立ちそうにありませんでしたが、引き続きチャレンジしてまいります。

会期

2019年7月2日(火曜日)~9月8日(日曜日)

開館時間

午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)
※うえの夏まつり期間中(7月13日~8月12日)は、午後7時まで開館時間延長(入館は午後6時30分まで)

会場

下町風俗資料館2階展示室

休館日

毎週月曜日(祝休日の場合は翌平日)

入館料

一般 300円(200円)
小・中・高校生 100円(50円)
※(  )内は20名以上の団体料金
※障害者手帳、特定疾患医療受給者証の方と、その介助者は無料。
※毎週土曜日は台東区内在住・在学の小・中学生と、その引率者は無料。

 

恐竜博2019

2019年07月12日
ライター/一ノ瀬健太


恐竜博2019がいよいよ明日よりスタートいたします!

もちろん、うえの夏まつりも同時日開催!上野に楽しい夏がやってまいりました!

さて、本日は、一足早く恐竜博2019の内容をご紹介いたします。

第1章は「恐竜ルネッサンス」!これはそれまで考えられていたような愚鈍な恐竜のイメージが一新した出来事のことです。古生物学者ジョン・オストロム博士による研究で、デイノニクスは素早く活発に動く生物で、鳥や哺乳類のような温血(恒温)動物だったのではないか、と考えられるようになりました。

デイノニクスのような恐竜から鳥類が進化していたとする「鳥類の恐竜起源説」にもつながり、新しい恐竜観の時代が始まりました!

第2章は、「恐ろしい手」を意味するデイノケイルス全身復元骨格が見所です!これまで他の部分が見つからず謎の恐竜とされておりましたが、近年見つかった頭骨などを本展で世界初公開です。

大迫力です!このような巨大生物が地上を走り回っていたのかと思うと、ワクワクしてきます。

それにしても、本当に大きいですね〜!

第3章の見所は、「むかわ竜」です!骨格の8割以上がそろった全身化石の発見は、大型恐竜としては国内初!その全身実物化石と全身復元骨格を地元・むかわ町以外で初公開されます。「むかわ竜」と同じ時代に生きた、モササウルス類など海の爬虫類も紹介されております。

4KのCG映像が臨場感たっぷりで、見ていて圧倒されました!皮膚の質感が本当にリアルで生きているかのようでした。

第4章の見所は、恐竜の歴史です。コロラド州で発見されたわずか10㎝の地層、その名もK/Pg境界層!この地層を調べることで恐竜たちがどのように滅んでいったのか、最新の研究が紹介されています。

中生代や新生代といった単語、久しぶりにその文字を見ました。大人になるにつれ日々の雑事に時間感覚は狭まり、壮大な時間感覚を忘れがちになるものなのかもしれませんね。たまには悠久の時の流れを意識する時間を持つのもいいものです。

約6600万年前、地球に隕石が衝突して滅んだ恐竜たち、しかし、その一部は鳥類として現在も進化を続けているんですね〜!

ガオ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

展覧会終わりにティラノサウルスがお見送り!!!

化石の洗浄作業をしている様子も見ることができます。このようにして精緻な作業で化石が現代に姿をあらわすんですね〜!

お土産コーナーでは、恐竜の鳥獣戯画が!

かわいい恐竜グッズがたくさんあります!

夏休み目前、楽しい恐竜博にぜひいらしてください!

恐竜博2019

展覧会名恐竜博2019 The Dinosaur Expo 2019
会期2019年7月13日(土)~10月14日(月・祝)
会場国立科学博物館(東京・上野公園)※巡回展はありません
〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20アクセスJR「上野駅」(公園口)から徒歩5分東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」(7番出口)から徒歩10分京成線「京成上野駅」(正面口)から徒歩10分敷地内に駐車場および駐輪場はございません。
開館時間午前9時~午後5時(金曜・土曜は午後8時まで)
※8月11日(日・祝)~15日(木)、18日(日)は午後6時まで
※入場は各閉館時刻の30分前まで
休館日7月16日(火)、9月2日(月)、9日(月)、17日(火)、24日(火)、30日(月)
主催国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
監修真鍋 真(国立科学博物館 標本資料センター コレクションディレクター)
学術協力小林 快次(北海道大学総合博物館教授)
協賛JR東日本、大日本印刷、トヨタ自動車
展示協力大日本印刷、DNPアートコミュニケーションズ
お問い合わせ03-5777-8600(ハローダイヤル)
受付時間 全日午前8時~午後10時
報道に関するお問い合わせ「恐竜博2019」広報事務局(共同PR内) 担当:三井、安田、副島
TEL. 03-3575-9823 / FAX. 0120-653-545(平日のみ:10時〜16時) /
E-mail. dino2019-pr@kyodo-pr.co.jp
〒104-8158 東京都中央区銀座7-2-22 同和ビル7階

(ウェブサイトより抜粋、2019/07/12付)

  • 上野 つばさ
    ライター/ブロガー

    上野に住んではや十数年、このまちの魅力に圧倒される毎日です。趣味は食べ歩きと飲み歩き、時々、盆栽鑑賞。天真爛漫で食欲旺盛な広報の裏部長。上野で見かけたらぜひ、「つばさ」とお気軽にお声がけください!

    一ノ瀬 健太
    ライター/ブロガー

    上野のまったりした空気が大好きです。お年寄りから赤ん坊まで、みんなありのままで居られる、そんな場所。春夏秋冬、上野の山とまちの魅力を発信していきます!恥ずかしがり屋ですので、街で見かけてもスルーしてください。あだ名は『いっちー』

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